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ネパールの治安と安全対策:快適な旅を楽しむために

hattlahatt

更新日:3月1日

ネパールは雄大なヒマラヤの風景と多様な文化が魅力的な国ですが、観光客を狙った窃盗や詐欺、地域ごとに異なるリスクが存在するのも事実です。


外務省の海外安全情報によれば、ネパール全土が「危険レベル1(十分注意)」に指定されており、旅行者にとっては注意すべき点がいくつかあります。本記事では、ネパール旅行を安全に楽しむために知っておきたい治安情報と対策を詳しく解説します。


ネパールの治安状況


  • 危険レベル1(十分注意が必要)


    ネパール全土で、スリやひったくりなどの軽犯罪から、政治的なデモによる混乱まで、さまざまなリスクがあります。多くの観光客が訪れる首都カトマンズやポカラ周辺では比較的良好な治安が維持されていますが、注意を怠るとトラブルに巻き込まれる恐れはゼロではありません。

  • 都市部の状況


    カトマンズやポカラなどの主要都市では、窃盗やスリ、女性に対する犯罪が発生しています。観光客が集まるエリアでは、政治的なデモや抗議活動が断続的に行われるケースも。大規模なデモに遭遇した場合、近づかずに安全な場所へ退避しましょう。

  • 地方部の状況


    地方に行くほど公共交通機関が脆弱で、道路事情も悪いことから移動中のリスクが高まります。大雨や地震などの災害発生時には交通が麻痺し、救援活動が遅れる場合もあるため、万一に備えて余裕を持った旅程を組むことが肝要です。


危険エリアと安全なエリア


要注意エリア


  1. タメル地区の裏通りカトマンズのタメル地区は観光客が多い反面、夜間は人通りが少なくなる裏通りがあります。スリや置き引きが増えるため、夜間は裏道を避けて主要な通りを利用してください。

  2. パシュパティナート周辺ヒンドゥー教の聖地として巡礼者や観光客が集まる場所ですが、偽の僧侶による詐欺やスリが報告されています。高額な寄付を強要されるトラブルにも注意が必要です。

  3. チャングナラヤンへの道カトマンズ郊外の歴史的な寺院へ向かう道中は、観光客が狙われるスリや置き引きのリスクがあるため、タクシーやツアー車両を利用したほうが安心です。


比較的安全なエリア


  1. ポカラ市内中心部レイクサイドを中心に観光客向けのホテルやレストランが充実。夜も比較的にぎわっており安全ですが、基本的な防犯意識は忘れずに。

  2. バクタプル旧市街歴史的な街並みが魅力のエリアで、観光客が多いので治安は安定しています。むしろ観光客価格での買い物トラブルに注意が必要です。

  3. パタン(ラリトプル)市内中心部昼間は職人の町として賑やかで安全ですが、夜になると人通りが少なくなる場所もあるため、用心に越したことはありません。


主な犯罪と対策


スリ・ひったくり


  • 特徴: 観光客が多く集まる場所(市場、寺院、バス停など)でのスリや、バイクによるひったくりが多発。

  • 対策:

    • 貴重品は肌身離さず、胸元やウエストバッグで管理する。

    • リュックサックは前に抱えるか、南京錠を使用して簡単に開かないよう工夫する。

    • 歩くときは道路側ではなく建物側を歩き、バイクが接近したら警戒する。


ぼったくり・詐欺


  • 特徴: タクシー運賃のぼったくり、偽の僧侶が寄付を装って高額な金銭を要求する詐欺など。

  • 対策:

    • タクシーを利用する際は事前に料金交渉を行い、合意後に乗車。

    • 知らない人からの「寄付してほしい」という申し出に安易に応じない。特に宗教的な装いをしている場合でも信用しすぎない。


一般的な防犯対策


  1. 早朝・夜間の一人歩きを避ける人通りの少ない時間帯に出歩くのはリスクが高い。急用がある場合は信頼できるタクシーを利用する。

  2. 現金の持ち歩きは最小限に大金を持ち歩くとスリや強盗の標的になりやすい。カードも複数枚を分けて持っておく。

  3. 公共交通機関の利用は慎重にローカルバスは混雑し、スリの温床になることも。移動が長距離になる場合は観光バスや専用車手配を検討。

  4. デモや集会に近づかない政治的抗議活動が発生した際、観光客が巻き込まれる恐れがあります。人だかりを見かけたら遠ざかることが賢明。

  5. 貴重品を分散して持ち歩くパスポートやクレジットカードなどの重要書類は複数の場所に保管するか、コピーを別途用意しておく。


おすすめの防犯アイテム


  1. セキュリティスリングバッグ体に密着させて持つデザインで、スリに狙われにくい。ファスナー部にロックが付いているものならなお良い。

  2. ポータブルドアロックホテルやゲストハウスのドアに簡単に装着できる簡易ロック。夜間や外出時の安全を高める。

  3. eSIMの活用地元の携帯通信よりも安定してインターネットが使え、緊急時の連絡や情報収集が迅速に行える。SIMカード購入時の詐欺リスクも減る。


ネパール旅行を安全に楽しむために


ネパールは総じて治安が良好な国とされていますが、旅行者を狙った犯罪や、デモに伴う一時的な混乱など、気を付けるべき事象は存在します。以下のポイントを押さえることで、リスクを最小限にしながら楽しい旅を満喫できるでしょう。


  1. 常に警戒心を持つ「安全な国だから大丈夫」という油断は禁物。観光地ほど盗難や詐欺が集中するため、むしろ対策を強化しましょう。

  2. 事前に情報収集をする外務省や在ネパール日本大使館のサイト、現地のニュースなどで最新情報をチェック。旅行会社やホテルへの問い合わせも有効です。

  3. 地元の文化や人々との交流も大切に警戒心だけでなく、相手を尊重する姿勢を持つことで良好なコミュニケーションにつながり、トラブルを回避しやすくなります。


ネパールには、ヒマラヤ山脈を望む雄大な景観や、世界遺産に登録された歴史的都市、色彩豊かな祭りなど、多彩な魅力が凝縮されています。安全対策をしっかりと行いながら、地元の人々との触れ合いや異文化体験を楽しめば、旅はさらに豊かなものとなるはずです。ぜひ万全の準備を整えて、美しい自然と奥深い文化に満ちたネパールを存分に味わってください。

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